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フリーズドライ食品の製作 [南極]

今日は少し前の作業を振り返って,フリーズドライ食品の製作についてのご紹介.

これまでも紹介しているように,僕らの南極調査では基本的にフリーズドライ食です.
フリーズドライ食を持ち込む理由は,まず第一に輸送費を減らすことです.
フリーズドライ化することで,大体重量は3分の1になります.

さらに,数年前から開発を進めている極地仕様のフリーズドライ食は,調理済みの食品をそのままフリーズドライにしてしまうというものです.この方法は,調理の手間も無く,ゴミも最小限になり,また美味しいというメリットがあります.

特に今年からは,49〜51次の南極観測隊員でこの極地仕様のフリーズドライ食の開発に携わった阿部幹雄さんが立ち上げた,(株)極食さんに製作を依頼しました.そして,フリーズドライ化の作業自体は長野県安曇野の日本FD社でやってもらいました.

下の写真が安曇野の日本FD社です.アサヒビールのグループ会社なんですね.

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今回は,僕もフリーズドライ化の前の作業,「調理」に立ち会いました.
自分たちで食べるものとは言え,製品の衛生管理は大切ですので,ちゃんと着替えます.

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まずは,とにかく大量の料理を作り続けます.
写真のように僕らも「調理」してますが,味付けは一流シェフですのでとても美味しいです.

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そして出来上がった料理を専用トレイに盛りつけます.
ここで各トレイの重量もしっかり管理します.
そして,このトレイのまま凍結乾燥釜にいれてフリーズドライ化することになります.

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そして,フリーズドライ化が終わって完成した品が,先日もお見せしたこれらの食料です.
形が壊れやすいものは1人用毎に専用トレイに乗せたままにしていますし,そうで無いものは一つの梱包に5人分をまとめて入れて,ゴミを減らすようにしてあります.
あとは現地で,お湯をかけると美味しい食事が食べられるという仕組み.

すごい技術ですね.現地で食べるのが楽しみです!

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乾物屋

 昔カップ麺なのにフリーズドライのラーメンがあって、非常に旨かったのを思い出しました。なぜか今は店頭にありません。お湯を入れて少し長めの5分だったような記憶が、でも、絶品の旨さでした。
 社名は「極食」もかっこいいし、JAXAさんの宇宙食みたいに商品化はいかがでしょうか。高くても、オイラは買います!
by 乾物屋 (2011-10-25 19:07) 

paleomagician

ありがとうございます.
フリーズドライのカップ麺があったんですか,知りませんでした.今でもあれば南極に持って行きたいですね.

実は,今回の様に作ったフリーズドライ食はJAXAにも卸しています.また,「極食」さんも一般販売を始めると聞いています.もしかすると極食の本拠地の札幌でしか手に入らないかもしれませんが,通販なんかも始める様でしたら情報を流しますので,ぜひ買って下さい!
by paleomagician (2011-10-25 21:49) 

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