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共同研究の素晴らしさ [研究]

ANUの滞在も終盤を迎えた.
滞在期間を当初予定のリミットまで延ばして,ここでの研究に追い込みをかけている.

当初のANU滞在計画では,数ヶ月前から日本の共同研究者と進めてきた「モデル論文」の内容を議論して,その論文をブラッシュアップして書き上げるのが目的だった.

けれど,到着直後の打合せの後,このモデル論文の結果はこのままで良しとして,もう一つ,同じ現象を対象とした全く違うモデルに取り組もうと言うことになった.なぜかというと,実は同室のポスドクさんがこの手の計算のプロフェッショナルであり,彼の協力が得られるからだ.

実際に取り組み始めたその計算方法は,僕も出来たら良いなと思っていたけれど,僕の能力では取り組むにも相当勉強しないとならず,ちょっと二の足を踏んでいたものだった.

ところが,このポスドクさん(David)は,ほぼ3日でプログラミングの大枠を仕上げ,あっという間に議論できる段階まで持ってきてしまった.凄いとしか言いようがない.
そして,その結果は僕のモデル論文で導いた結論を強く補強するモノで,素晴らしかった.

この結果は,業界の定説をやや覆すことになり,受け入れて貰えるか難しいかもしれない.
けれど,以前EPSLという雑誌から出した僕の実験結果に加えて,新しく二つの全く別なモデルからのアプローチで実験結果を強く補強して示すことができそうだ.

それにしても,毎日,受け入れのAndyとDavidと議論する生活は本当に刺激的だった.
僕の実験とモデルの結果に加えてDavidの新しいモデル,そしてAndyの知識を総動員して,新しいアイディアを出していく.それぞれの能力(手法)が違っても,お互いの興味が合致して取り組む共同研究は素晴らしい.

来週にはNZに帰らないといけないけれど,また日本帰国後でもチャンスがあったらANUに来たいと強く思った.


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