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南極の紫外線とテントの劣化 [南極]

今日は先日紹介した南極の強烈な紫外線によるテントの劣化の話です.

まず下の写真をご覧下さい.
これは前回の南極調査で使ったNorth FaceのDome 5テントです.
テント入り口部分のアップ写真ですが,特に何の変哲もありません.

tent-1.jpg

ただ,この縫製の部分をめくってみると,色の違う生地が出てきます.
実は,この鮮やかなオレンジ色がDome 5テント本来のカラーなのです

tent-2.jpg

本来は,このように鮮やかなカラーのテントだった訳ですが,調査期間中に紫外線の影響で脱色して今のようなくすんだ色へと変わってしまいました.そして,この生地が二重になっている部分だけ紫外線から守られて,本来の生地の色が残っているわけです.

この強烈な紫外線.人間への影響も少なからずあることでしょうね.
3年連続でセールロンダーネ山地調査に参加されたフィールドスペシャリストの方は,「目の黒目の色が薄くなった」と仰っていました.

まあ,少なくとも日焼け止めを忘れず塗らなきゃなと思いますが,
実際は三ヶ月もお風呂に入らないわけで,皮膚の汚れが一番の防護膜になるかも?


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佐久考古

テントの逸話、すごいですね。
南極に比べると、平和な日本で行う考古学的発掘など、
フィールドというには気恥ずかしくなります。

そういえば、92-95年、ロシアのシホテアリニ山脈のタイガの中で発掘をしていた時、調査隊のテントがヒグマに襲われないかとヒヤヒヤしたことを思い出しました。

3ヶ月の入浴不可、大変ですね。
縄文人は一生入らなかったようですが・・・(笑)。
調査行どうぞお気をつけて。

八ケ岳(佐久考古)
by 佐久考古 (2011-06-18 08:41) 

paleomagician

ロシアでの調査,そしてヒグマ..それも凄いですね.
他の研究分野の方の調査話はとても興味深いです.

お風呂も,一ヶ月を過ぎてくるとあまり気にならなくなりますね.
実際,ある程度経つと汚れは勝手に取れていくので(笑).
それ以上はあまり変わらない気もしますしね.ネパールの方々は全くお風呂に入らないと聞いたことがあります.
by paleomagician (2011-06-19 11:01) 

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