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研究と論文と [論文]

一般に言われるように,研究は論文を書いて(一応)完結する.そして,クオリティーの高い論文を沢山書くことは,成果至上主義に問題があるとしても,研究者として評価するべきことであるのは間違いない.

正直言うと,僕自身は論文を書く上でそれほど苦労したことはない,議論構築の上では.ただ,英語力に問題があるのと,集中力が持続しないため,とにかく時間がかかる.それでも最近では早くなってきて,時間が取れれば1ヶ月ほどで初稿をあげられるようになってきた.でもデータ取得に時間がかかるし,怠け者なので論文数は少ないのだけれども.

一方,最近後輩というか上司の部下にあたる若手研究者が論文書きで大変苦労している.なかなか論文がまとまらないらしい.専門がやや離れているため,的確なコメントは出来ないのだけれども,論文と言うより議論が整理されていないように見受けられる.研究者として生きていくためには,そして現時点の雇用を守るためにも,なんとしても論文を書いてもらいたいのだけれども,こればかりは他人が出来ることが限られていて難しい.だが,彼は研究に対するモチベーションが高く,特に非常にポジティブで何にでも興味を持つ姿勢があり,大学と比べフレッシュさに欠ける研究所ではとても貴重な存在だ.研究では,常に細部の問題点を詰める作業を進めているためか,まわりには僕も含めてネガティブ思考の人が多い.この傾向は,学生という好奇心に溢れる人間が常に供給される大学に比べ,人間関係が固定されている研究所で強い気がする.しかし,最近研究を大きく展開・発展させる上で一番大切な要素は,その研究テーマや広く関係する科学を心から(ポジティブに)楽しむことでは無いかと思うようになってきた.そして,主にチームで仕事を進める研究所では,ポジティブで活気のある人材が存在することによってチームが活性化し,結果として他のメンバーの研究の進展にも繋がるはずだ.

と言うわけで,君(後輩)の存在は本当に大切なのですよ.でも論文も頑張って書いてね.

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